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杉流馬締が官能小説を、宇和島拓哉がラノベやノベライズを書きます。

池袋晶葉とイチャラブえっちする本 第1章

アイドルマスター シンデレラガールズに登場する池袋晶葉とのイチャラブです。

千葉ーザム氏(@barzam154__)の池袋晶葉ツイートに影響されて書きました。

zamlog 池袋晶葉イチャラブビジネス新書をあなたが読むべき8つの理由

 

2章以降は氏の刊行である『池袋晶葉イチャラブビジネス新書』を参考にしながら書こうと思います。

(杉流馬締)

 

(約9500文字)

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『ふふっ、気持ちいい?♡ 女の子みたいな声だしちゃってぇ♡』

 

 月はすっかり高くなり、時計の針が零時を回った頃。
 誰もがすやすやと寝入ってしまっている事務所の中で、アダルトチックな深夜バラエティを垂れ流すテレビが、少女の顔を青白く照らしている。


《キュラキュラキュラ》
「ん、うぅ……お水か、すまない」
 キャタピラ移動のからくり人形のような『おめざのお水ロボ』に、起き抜けの水分補給を勧められ、池袋晶葉は目を覚ます。
 眼鏡をかけ、コップに注がれた水をクイと飲み干した。

 

『年下の女の子におちん×んマッサージされて、気持ちいいんだぁ♡』
「な、なっ……なんて番組だ」
 破廉恥なセリフを繰り返すテレビを消す。ロボにコップを洗う機能は付けていないので、そのまま給湯室へ洗いに行く。

 薄暗い部屋の中を壁伝いに歩いていると、手の甲にふさふさとした飾り付けが触れる。晶葉はさっきまで事務所にいるアイドルたちとハロウィンパーティーの準備をしていたこと、それとその間気になっていたことを思い出した。
「(助手……いつも以上に忙しそうだったし、それに何か悩んでいる様子だったな)」


 池袋晶葉は346(ミシロ)プロダクション所属の絶賛売り出し中のアイドルで、現在はラジオ番組や小劇場の出演、また趣味を活かしたホビー雑誌の連載など、日々忙しい時間を送っている。
 その側には事務所に入った頃から苦楽を共にし、彼女が『助手』と呼ぶマネージャー、もといプロデューサーがいるのだが、ここ最近の彼の表情を察するに、どうやら何か悩みを抱えているらしい。
 彼女はそれが気がかりだった。

 

「ふああ、晶葉ちゃん? おはよーございます……」
 蛇口をきゅっとひねると、寝ぼけまなこのちひろが給湯室に入ってきた。彼女は346プロの事務員だ。
「ちひろか。起こしてしまったな」
「大丈夫ですよ。ホットミルク飲んだらまた寝ますから。……プロデューサーさん知りません?」
 ちひろがマグカップに牛乳を注ぎながら、プロデューサーのことを気にかける。
「掲示板には外回りの後に直帰、と書いてあった。私に報告もせず一人で帰るとは、大した助手だ」
 晶葉が唇を尖らせる。

 

 チン、とレンジがホットミルクのできあがりを知らせる。マグカップを持って、ちひろと晶葉は給湯室近くのソファに腰掛けた。
「そうなんですか。うーん、忙しいみたいですねぇ」
「うむ……忙しすぎて目でも回していなければよいが」
「そうですねぇ……うぅ、さむい」
 ちひろがズズ、とホットミルクをすすり、ソファへ横になって毛布をかぶる。パーティーにも使える広さのこの部屋は、暖房を切ってしまうと寒々しい。


「晶葉ちゃんも寝ましょう?」
「うむ。しかし助手のことが気になって、眠れなくてな」
「ふふ。晶葉ちゃんってプロデューサー大好きなんですね」
 月明かりに照らされたちひろの顔がふにっとゆるむ。
「すっ、すっ、好きだなんて……! ただ私はっ、まっとうに心配しているだけだ!」
「しーっ」
「あ……」
 ちひろにプロデューサーへの好意を見抜かれた晶葉は動揺し、同じ部屋でもアイドルたちが寝ていることを忘れ、思わず大きな声を出してしまう。
 晶葉は毛布を頭まで被り、赤く染まりだした頬を隠した。


「ふふ、そうですよね。でも確かに心配ですね」
「うむ。助手は最近疲れているようでな。疲れを癒してやったり、相談に乗ってやれればいいんだが」
「そうですねぇ。……疲れを癒やすにはやっぱり、コレじゃないですか」
 眠たそうにあくびをこらえたちひろは、晶葉へ向かって何かを揉む仕草をして見せた。
「コ、コレ……!?」
 晶葉には、その仕草が先ほどの破廉恥な深夜番組に重なって見えた。
「そう、コレです。まずは優しく全体を撫でて」
「全体を撫でて……」
 元に戻ってきたはずの晶葉の頬が、ふたたび赤らみを帯びてくる。
「『硬くなってるねぇ~♡』とか言いながら、ぐっ♡ ぐっ♡ としてあげて」
 ちひろが手を上下に動かすたびに、晶葉の視線も上下する。
「か、かたく……」
「ぎゅ~っ♡ っとしてあげれば、『あー、気持ちよかった!』ってなるはずです」
「『気持ちよかった』……ちひろ、それはやはり」
 と、何かを決意したような晶葉が生唾を飲み込むと、
「zZZ♪」
 昼寝が得意なちひろは、どうやら二度寝も得意らしく、すぐに寝入ってしまった。
「な、なるほど、うむ、そうだよな……」
 取り残された晶葉は、一人で納得しつつ、自らもソファへ横になった。
 ちひろが伝えたかったことはただの肩揉みで、彼女が横になってしまっているせいで、その仕草が男性のそれを揉む性的な行為に見えてしまっただけとも知らずに。

 

☆☆☆


 ハロウィンパーティー当日。
 晶葉を始めとしたアイドルたちは、飾り付けられた事務所の一室に集まっていた。
「晶葉ちゃんのところにはおばけが来たにぃ!?」
「あ、あぁ。ジャック・オ・ランタン・ロボが来たかな」
「にょわーーッ!!」
 アルコールの入っていないはずのシャンパンで酔った諸星きらりに晶葉が絡まれていると、隣にプロデューサーが座ってきた。
「ハッピーハロウィン、晶葉」
「おお、助手か。それよりきらりをどうにかしてくれないか」
 身長百八十五センチの巨体を誇るきらりに、百四十八センチの小さな晶葉が押し潰されそうになっている。


「こらこらきらり、いたずらするんじゃ……って、酒くさッ!?」
「んにぃ~♪」
 プロデューサーに引き剥がされたきらりが一人楽しそうに微笑む。酔っているようだ。
「ありがとう、助手」
「なんで酒なんか飲んでるんだ」
「どうやらちひろがジュースとお酒を間違えて渡してしまったようでな、この有り様だ」
「にょわーッ♪」
「そのちひろは」
 晶葉がクイとあごを向け、ソファで酔いつぶれているちひろを指す。
「……なるほど」
「ぷろでゅーさぁ~♪ プロデューサーは、ほんとは寂しいんだにぃ~?」
 ニンマリと微笑んだままのきらりがプロデューサーへ話しかける。
「寂しいって、何のことだ」
「だってぇ~、晶葉ちゃんがぁ~、プロデューサーを心配して」
「あわわ、きらり! 秘密の相談だと言ったろう!」
 晶葉があわててきらりの口を抑えようとするが、そのかわいらしく短い手はなかなか届かない。
「『一人暮らしが大変なのだろう』って言いながらぁ~、プロデューサーのおうちへ行く準備してたんだにぃ~」


「わ、私は最近助手の元気がないなぁ、と考えただけでな」
 晶葉がかああ、と顔を赤らめ、目を泳がせながら話す。
「はは、そんなことを考えていたのか。そうかそうか、ありがとう晶葉」
「で、ではこの『家事手伝いロボ3号』と共に!」
「いや、しかし担当アイドルとはいえ、女の子を家に呼ぶのはまずい。だか、ら……あれ?」
 突然めまいのようなものを覚え、プロデューサーが前のめりの姿勢になる。
「どうした?」
「いや、いきなりめまいが……うっ!」
 勢いあまって、プロデューサーがテーブルのへりに頭をぶつける。
「大丈夫か!?」
 晶葉があわてて体を支えた。


「す、すまん、間違えて酒を飲んだようだ」
「あぁ、こっちのカップもそうだったのか。助手よ、すまない」
「いや、大丈夫だ。それより俺はもう帰るから、」
 と言ってプロデューサーが立ち上がった瞬間、また体をよろけさせた。
「おいおい」
「すまん、俺はこういう酔い方をするから、飲まないようにしてたんだが」
「とにかく助手一人では無理だろう」
 晶葉は部屋を見回したが、プロデューサーを送れそうな大人は買い出しに行ったか、酔いつぶれてしまっていた。
「タクシーで送っていく」
「すまない……」
 プロデューサーは小柄な晶葉に肩を貸してもらい、彼女とともにタクシーで帰宅することとなった。

 

☆☆☆
「大丈夫か?」
 彼女の肩にもたれかかり、赤ん坊のよちよち歩きのようになんとか歩を進めるプロデューサー。
「う、うん……鍵は、バッグのサイドポケットに入ってる、から……」
 晶葉はなんとか彼を導き、鍵を開けてやる。
 暗い玄関先へプロデューサーの腰を降ろしてやり、電気をつけると、彼女の目に信じられない光景が映った。
「……助手よ、なんだこの部屋は」
「す、すまない」
 くしゃくしゃに丸められたままキッチンの隅へ放置されているスーパーの袋、ペンやティッシュなどの企業のノベルティグッズがあふれるほどに満載されたダンボール。
 はんだ付けを失敗したまま無残に葬られた基板たちの墓、干したはいいがアイロンもかけられずにカーテンレールへ吊るされたままのワイシャツ。
 レールで高さを調節できる機能はついているが、肝心の本が整理されていないため、さまざまな本をあふれさせたままになっている本棚。
 プロデューサーの部屋は、典型的な一人暮らしの男の部屋だった。

 

「あ、晶葉。これはだな、うぷっ……」
「言うな。分かってるから。というか、この部屋をさらに生々しい有機物で汚されてはたまらん」
 晶葉は目を閉じ、腕を組みながらうーんとうなる。
「よし。ここは私がなんとかする。まずはこの水を飲むんだ」
 何かをひらめいた晶葉の目がキラリと光る。
 放置されていた2リットルのペットボトルへ水をくみ、万が一のためにエチケット袋を用意し、プロデューサーへ差し出す。
「体内のアルコールは呼気、汗、そして尿から排出される。そのためには水分をできる限り多く摂取することが重要だ」
「なるほど、論理的だ」
「だから気持ち悪くてもこれを飲み干せ。私とロボットがその間に部屋を片付けてやる」
 晶葉の口角がニッと上がり、祖父からかわいらしい人形をもらった少女のような笑顔をつくった。

 そしてこんなこともあろうかと事務所に待機させられていたロボたちが、勢いよくドアを開ける。
「『おかたづけロボ1号』とその『2号』、『3号』だ。ゆけっ!」
 晶葉が号令をかけると、小さくともパワフルなロボットたちはその脚を動かし、各々の役割を果たすべく部屋へと散っていく。
 彼らには搭載された光学センサーでモノやゴミをスキャンし、収納可能なスペースとともにそれをデータベース化し、内容を精査し、最も効率的でまた取り出しもしやすい配置で片付けていく機能が搭載されている。
「うむ……♪」
 てきぱきと働くロボットたちを見て、晶葉が得意気にうなずいた。


 その様子を見て、プロデューサーがつぶやく。
「晶葉は、いい奥さんになれるな」
「な、なっ……!」
 少女の顔が笑顔から一転、戸惑いと羞恥を合わせた表情へと変わる。
 頬を赤らめ、手に持っていたタブレット端末を忙しそうに繰る。
「変なことを言ってないで、風呂にでも入ってこい!!」
 まったく、と息を吐きながら、晶葉はプロデューサーとの思い出に頭を巡らす。
「助手はいつもそうだ。何でもないようなときにふわりと笑顔を見せたと思ったら、キザなセリフを平気で言う。恥ずかしくないのか、まったく」

 

 プロデューサーとの出会いは1年前、秋葉原の電子工作カフェでのことだった。
 デ○ゴスティーニの電子工作キットを買ったはいいが、持ち前の不器用さでついに完成させることができなかったちひろさんが、プロデューサーに泣きついたのだ。
 そして電子工作の経験のなかったプロデューサーは、キットを電子工作カフェへ持ち込み、教えを請おうとした。
 その時、アイドル育成の能力を目覚めさせていたプロデューサーの目に映ったのが、池袋晶葉だった。
「はんだは適量流し込むのがコツだ。ああ、あまり長くはんだごてを足へ接してはいけない。トランジスタは熱に弱いからな。だからこのワニグチクリップを使いながら……」
 晶葉はふふんと鼻を鳴らしながら、しかし丁寧に優しく、プロデューサーへ電子工作の基礎を教えた。
 同じ眼鏡同士で波長があったのか、二人はカフェでよく会うようになり、そして秋葉原の街へ馴染んでいった。
 その中で晶葉の魅力に気づいたプロデューサーは、あるロボットコンテストの最中、彼女をスカウトした。
 他ならぬプロデューサーからの申し出に、目をキラキラとさせ、晶葉は大きくうなずいた。
「よし! 皆の度肝を抜くロボを作って、そしてアイドルとしてもトップになって、私たちの才能を証明するぞ!」

 

 脳内でのろけ、にへらと笑う晶葉だったが、風呂場からバタリという音が聞こえてから、重大な失敗に気づいた。
「助手!?」
 プロデューサーは自分で動けないほどに泥酔していたのに、一人で風呂へ行かせてしまったのだ。
 案の定、彼は風呂場に大の字で仰向けに倒れていた。
 もちろん、男性の証を見せつけながら。
「ッ……!」
 それを目の当たりにしてしまった晶葉は頬を赤らめさせながらたじろいだが、それ以上に彼を助けることが先だった。
 すぐに駆け寄り、体を抱き起こす。
「怪我はないか!?」
「あ、あぁ……頭は打ってない」
「そうか、驚いたぞ」


 晶葉は安心して肩をなでおろしたが、裸のプロデューサーを抱きとめていることに気付き、また頬を赤らめさせながら、視線を逸らして言った。
「そ、それより、少し前を隠してくれないか」
「あっ、うわっ、すまん! 今日は体を拭うだけにするから」
 壁にかかっていた体洗いで、プロデューサーが前を隠す。
「いや、それではいけないだろう。そうだな……今日はわ、私が洗ってやろう」
 晶葉は意を決して言った。恥ずかしさもあったが、それよりもプロデューサーの役に立ちたかった。
「えっ、いや、それは」
「私のことなら大丈夫だ。私と君との仲だろう、い、今さら隠すことなんて」
 と、隠された前を一瞬見つめて、また目を逸らしながら
「ないだろう」
「うん……そうだな」

 

 晶葉は石鹸を泡立て、イスに腰掛けたプロデューサーの背中を洗う。
 その背中は大きくたくましく、普段のスーツ姿よりも男らしく見え、晶葉の胸をドキドキと刺激した。
「助手は普段、料理はするのか?」
「前はしてたんだけどな、最近はレトルトばかりだ」
「そうか。忙しいのもわかるが、栄養状態が心配だな」
 晶葉とプロデューサーが、他愛のない会話を交わす。
「そうだ、今度私が『お料理ロボ』でも作って」
 と、言いかけながら胸を洗おうとしたとき、プロデューサーの股へかけられたタオルが盛り上がっていることに気付いた。
 晶葉の動きが止まる。
「あげ、よう……」
「晶葉ッ、いや、これはッ」
 晶葉の戸惑いに気づいた彼は思わずあわてたが、その動きでタオルがはらりとはだけてしまった。
 プロデューサーの見事な『疲れマラ』があらわになる。


「すまん、晶葉ッ」
 すると、それを目の当たりにした晶葉は堅くなった表情のまま視線だけ下げ、
「助手よ、これは」
 とつぶやいた。
 自らの不注意で泥酔してしまったあげく、担当アイドルに介抱され、さらには彼女へ恥部まで晒してしまったプロデューサー。
 彼の心はすでにひどく疲れきっていたが、それとともに晶葉の視線を感じると、さらにたくましくいきり立とうとするものがそこにはあった。
「これは、だな、その、男性の生理現象というか、だな」
 肉柱を情けなくビクつかせ、口をパクつかせながら言い訳をする。
 池袋晶葉は十四歳、中学二年生だ。思春期のまっただ中であり、学校では当然保健体育の授業を受けている。
 男性が生殖器を赤黒く充血させ、その勇猛さを誇示することの意味は、彼女も当然知っている。
 そして彼女は自らが担当するアイドルであり、かけがえのない『パートナー』として共に時間を過ごしてきた大切な存在でもある。
 それだけに、プロデューサーの焦りは大きかった。


 体中の筋肉がこわばり、脂汗がにじむ。思考が真っ白になり、走馬灯に似た回想が頭の中を駆けめぐる。
 腰が抜け、立ち上がろうにも立ち上がれない。
「だからッ、決して、晶葉に、その」
 言い訳にもならない言い訳を繰り返していたプロデューサーだったが、晶葉がゴクンと唾を飲み、再び言葉をつむぐ。
「……わかって、いるぞ」
 その表情は相変わらず堅いままだったが、声のトーンは優しく、解きほぐすようなものに聞こえた。
「晶、葉……?」
「わかっている」
「わかってる、って」
「私は最近の助手が心配でな、ちひろに聞いて、いろいろと教えてもらったんだ」
 晶葉が膝立ちでゆっくりと彼の前へ移動する。
「ちょ、ちょ、ちょっと」
「君は疲れているんだ。だから、こういう時くらい世話になるべきだ」
 晶葉は心を決め、口を一文字に結び、頬を赤く染めながら、プロデューサーを見つめた。
 そして恐る恐るといった手つきで、彼のマイクを握ろうとする。


「晶葉ッ! それはッ!」
 プロデューサーが思わず止めようとしたが、体がふらつき、後ろへ倒れそうになる。
 なんとか両手をつくことはできたが、晶葉の体を足で挟み込み、彼女へ向かって腰を突き出すような体勢となってしまった。
 彼の顔も熱く紅潮し、恥ずかしさと情けなさのような電流が体中をビリビリと駆けめぐる。
 晶葉の決意はそれでも変わらず、プロデューサーへ優しく語りかける。
「う、うむ。では、触るぞ……」
「晶葉ッ」
 圧力の高い血流を流し込まれフルフルと震える雄首に、細長の白指が触れる。
「あっ」
 牛の乳を搾るように人差し指から順に包み込まれ、下半身の中心からじんわりとぬくもりが伝わる。
「熱い……」
 今にもはちきれそうな胸の高鳴りを抑えたまま、晶葉が彼の温度に驚きを見せる。
 彼の小さく大きな化身は晶葉のかわいらしい手の中で猛々しく隆起し、別の生き物のようにその身を跳ねさせている。
「おち×ちんとは、こんなに熱いものなのだな……」
「あ、あぁ」
 口角をわずかに上げ、自身と彼の緊張をやわらげてやるように晶葉が微笑む。
 プロデューサーは彼女の微笑みの中に、いつもの少女らしいそれから受けるおだやかな感情とはちがう、胸の奥を激しく突き動かすものを感じた。
 鉄龍がさらに雄々しく天を目指す。

 

 二人はそのまましばらく見つめ合っていたが、事態のまずさに気づいたプロデューサーが、腰を動かして彼女の手の中から抜けだそうとする。
「晶葉」
 だが、それが裏目に出てしまった。
「あうッ」
 彼の赤棒が彼女の柔らかな手のひらに触れ、心地よい電流が下半身を刺激する。
「晶葉ッ、その手を」
「気持ち、いいのか?」
 プロデューサーの反応に気づいた晶葉が、子供のように問いかける。
「あ、あぁ……だから、まずいから、その」
「わかった。手を上下に動かせばいいんだな」
「晶葉ッ」
 晶葉の右手がぎこちなく肉岩を抱いたまま、ゆっくりと上下に動き出した。
「くッ、ああっ」
 手と肌は触れるか触れないかの距離だったが、その柔らかな感覚が逆に心地よく、思わず声が出てしまう。
「痛いのか?」
 苦痛とも見える表情をしたプロデューサーに、晶葉が心配して声をかけた。
 額に汗を浮かべたプロデューサーが、必死な笑顔で答える。
「い、いや、気持ちが、いいんだ……ああッ」
「ふふ、そうだったのか」
「だからッ、あう」
 晶葉は彼の言葉を聞いて安心し、優しく微笑む。
 そしてその行為が彼を喜ばせていると思うと、彼女の胸にじんわりとあたたかいものが満ちた。


 晶葉は彼が愛おしくなり、いたずらっぽく彼を強く握ってみる。
「あッ」
「そうか、助手はこういうのが好きなんだな。ふふ」
 びくん、と手の中で大魚が跳ね、苦悶の表情を浮かべる彼の本心を覗かせる。
 晶葉はふわりと微笑みながら、さらに刺激を与え続ける。
「あッ、はあッ」
「ん? これは……」
 晶葉は彼の先端がぬらぬらと光っていることに気付き、指の先端ですくい取る。
 ぬるぬるとした透明な分泌液が、晶葉の細指の間で糸を引いていた。
「それは」
「ふふ、知っているぞ、この前ネットで調べたんだ。カウパー氏腺液、通称我慢汁と呼ばれているものだろう」
「そうだ……」
「気持ちよかったのか?」
「あぁ……」
「ふふ。うれしいぞ」
 頬を赤く染めた晶葉が、ニカッと白い歯を見せて微笑む。
 プロデューサーとアイドルは、仕事の同僚であり、チームであり、仲間の関係だ。
 だからこんな行為は今すぐに止めなければならない。
 しかし、彼女が優しく微笑むたびにプロデューサーとしての理性は薄れ、(もっとしてほしい)という雄の欲求が顔を覗かせる。


 その間にも我慢汁はダラダラと肉塔の先端からあふれ、晶葉の手を濡らす。
「すごい、こんなに汁が」
 湯気の充満するバスルームに、ぐちゅぐちゅという水音が卑猥に響く。
 あふれ出るぬるぬるの我慢汁と晶葉のしっとりとした手汗が潤滑油の役目を果たし、彼の肉風船をするすると愛撫させる。
 彼のそれはさらに膨らみを増し、ピンク色の亀頭が艶やかになっていく。
「晶葉っ、それ以上はっ」
 プロデューサーが必死に喘ぐが、無理な体勢なので動くことができない。
 押し寄せる激しい快楽の波が、彼の意識を沖まで押し流し、底の見えない深い脈動へ引きずり込む。
 理性と本能が火花を散らしながらぶつかり合い、擦り切れ、破れ、強い鼓動が肺を押しつぶし、すべての意識が下半身へ集中する。


「はぁッ! ぐうう……」
 歯を食いしばり、こらえるたびに我慢汁があふれる。
 とめどなく水分が供給され、彼女の手は濡れ、その動きをさらに滑らかにする。
 晶葉は動きに慣れてきたのか、緩急をつけたり、挑発を含んだような上目遣いの微笑みを投げかけてくる。
 彼女の体にも軽く汗がにじみ、腋からは甘く切ない女性ホルモンが分泌される。
「ふふ、そんなに気持ちがいいのか?♪」
 次第に皮も剥け、艶やかな亀頭がすべてあらわになる。
 敏感なそれへ粘液が絡み、細指が巻きつく。
 薄く上品だがキメの細かい桃色の唇を軽く開け、「んっ、ふっ、んっ」と小刻みな吐息を晶葉が見せる。
 その風が熱く灼けた亀頭へそよぎ、彼の硬度はさらに高まっていく。
「あッ、ああッ……!」
「そうか、これも刺激したらいいのだな」
 晶葉はキュウと締まった睾丸の存在に気付く。
 すでに我慢汁でぬらぬらに照り光っているそれを、晶葉は左手でやさしく包む。
「ふぅぅッ」
 手のひらでコロコロと転がしてみたり、ふわふわと揉み包む。
 微弱だが的確な刺激を繰り返し、彼の射精感を確実に高めていく。


「気持ちいいのか?」
「あ、あぁッ、すご、く」
「ふふ、がんばれ♪」
 母性が芽生えたのか、プロデューサーのこらえる表情がかわいく見えた。
 胸がトクンとときめき、もっともっと気持ちよくしてあげたくなる。
「晶葉ッ、だめだッ」
「なにがだめなんだ?」
「もうッ、出、出ちゃうッ、からッ……!」
 プロデューサーはもう限界だった。
 あふれ出る我慢汁と細くかわいらしい手でゆるゆると刺激され、彼の理性は悲鳴を上げる。
 内ももの筋肉がこわばり、睾丸がさらに収縮する。
 奥歯がガチガチと鳴り、羞恥と快楽と背徳がぐちゃぐちゃに混ざり合い、射精以外の何事も考えられなくなる。
「出る……? あぁ、ふふ。いいぞ。たくさん出すといい♪」
「ぐああッ……!」


 俺は池袋晶葉の担当プロデューサーだ。今まで彼女と順調にこのアイドル生活を送ってきた。
 晶葉はまだ幼く、十四歳の中学二年生。そんな女の子に、一回りも上の男が手コキをされ、情けなく喘いでいる。
 ビクンビクンと腰を跳ねさせ、無様な痴態を晒している。
 このままではいけない。止めなければ。
 でも、このまま思い切り――射精したい――ッ!


「あッ、ああッ……! 晶葉ッ、出る、出すッ、あぁッ……!」
 自らの意思とは
「ふッ、ふッ♪ いいぞ♪ たくさん、出せッ……♥」
「あッ……ああああぁぁああああーーッ!!!!!」
 ドクッ、ビクン、と激流があふれ、大河の龍が怒りをあらわす。
「んッ……!」
 吐き出された劣情の粘液は、かわいらしい少女の顔を汚し、なおもその勢いを止めない。
「ぐああッ……! ふうッ……!」
 手や顔からこぼれ落ちた白濁は、ボタボタと質量を持って晶葉の太ももや床へ降り注ぐ。
 彼の生あたたかいものを浴びた晶葉は、胸がさらに熱くなっていくのを感じながら、おだやかな微笑みをたたえた。
「あぁ、これが、助手の……♥」

 

 激しい脈動のあと、全身から力が抜け、だらりと脱力したプロデューサーは、そのままバスルームへ倒れこんでしまった。