杉流馬締と宇和島拓哉のTwitter

杉流馬締が官能小説を、宇和島拓哉がラノベやノベライズを書きます。

池袋晶葉とイチャラブえっちする本 第2章

アイドルマスター シンデレラガールズに登場する池袋晶葉とのイチャラブです。
千葉ーザム氏(@barzam154__)の池袋晶葉ツイートに影響されて書きました。

zamlog 池袋晶葉イチャラブビジネス新書をあなたが読むべき8つの理由

 

第1章はこちらです。


池袋晶葉とイチャラブえっちする本 第1章 - 杉流馬締と宇和島拓哉のTwitter

 

今回はえっちなシーンが長めなので、ぜひおちんちんをいじいじしながら読んでみてください。

(約1万8000文字)

                                        宇和島拓哉

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第2章

 

「晶葉ちゃん、それはまずいですよ」
「やはり、か……」
 ちひろはここ数週間、プロデューサーと晶葉の態度がなぜだかよそよそしくも親しいことに気付き、「そういえば」と、晶葉へこの前教えた『マッサージ』のことを聞いた。
 その話題を口にした瞬間、晶葉はビクンと飛び上がるように驚き、あたりを見回し、赤面し、事務所の隅へちひろを招いて、事の真相を話し始めた。
「私もいつか相談しようとは思っていたんだがな。こう、さすがに話しにくかったというか、あの時は舞い上がっていたし、自分から進んでしたことだし……」
 晶葉は取り調べでも受けているかのような表情を見せる。
 そんな彼女をあわれに思ったのか、紛らわしく教えてしまった自分にも責任があると感じたのか、ちひろは頬に人差し指を当て「うーん」とうなってから、話を進めた。
「それで、これからどうするつもりなんですか」
「どうする、と言われても」
 ちひろは体をぐいと晶葉に寄せ、耳打ちするように言う。
「好き、なんですよね?」
 その瞬間、晶葉の顔は再び真っ赤になり、
「べっ、別に……! いや、うむ……」
 と、うなずいた。
 晶葉は今まで特撮のヒーローやアニメのロボットへ恋のような、いや、憧れの気持ちを抱いたことはあったが、こうして実際に現実の男性へ魅力を感じたのは初めてだった。
 それゆえその気持ちを声に出して確認することは、なんだか自分が世間の『恋する女の子』になったようで気恥ずかしくて、プロデューサーのことはアイドルとロボ作りの夢を共に叶える『助手』であると考えていた。
「助手はよく働いてくれるし、その能力は私も認めている。だが、いや、だから、す、好きかと言われたら……首を横には振れないのだ」
 スカートのすそをぎゅっと握りしめながら、赤く染まった頬を隠すようにうつむく晶葉。
「うふふ、そうなんですね」
 ちひろが、何か懐かしむような目をしながら微笑む。
「だがあんなことになってしまってからは、助手とどう接すればいいのか分からなくて」
「そうですねぇ。じゃあ、こう考えたらどうですか。『ピンチはチャンス!』」
「ピンチはチャンス?」
 小首をかしげる晶葉に、ちひろはこう言った。
「そう。つまり、プロデューサーさんをデートに誘うんです」
「デ、デートぉ!?」
 目をいっぱいに見開き、晶葉は驚く。
「しーっ! 晶葉ちゃん声大きいですよ」
「す、すまない」
 晶葉が驚いたのにも無理はない。『どうやってプロデューサーとの関係を以前のように戻すか』という方法を聞き出していたつもりだったのに、『デートへ誘う』という、彼との関係をさらに進めてしまう一手を提案されたのだから。
「うふふ、驚かせちゃってごめんなさい。でもね、晶葉ちゃんはプロデューサーさんのことが好き。そして、晶葉ちゃんはプロデューサーさんのおうちへ行って、『そういうこと』をした。だったら、もうすることはひとつ」
 ちひろはピンと立てた人差し指を空中で踊らせながら、ニンマリとした表情を作って、晶葉へ話した。
「することは、ひとつ」
 晶葉がゴクリと喉を鳴らす。
「プロデューサーさんをデートに誘って、告白して、恋人同士になるんです♪」
「ッ……!」
 晶葉がいっぱいに見開かれた目をさらに開き、顔中を真っ赤にし、体中の毛を総毛立たせ、体をこわばらせる。
 瞬間、彼女の頭に恋人となったプロデューサーとのデート風景が映った。
(助手と恋人に!? それでは普段のお昼も、ちょっとした買い出しも、地方の仕事も、あれやこれも、ぜっ、全部デートになって……! いや、公私混同はいかん! し、しかし……)
 胸がドキドキと高鳴り、顔中が熱くなる。まるで初めてステージへ上がったあの時のように、口の中がカラカラに乾く。
 晶葉は江戸時代のからくり人形をモデルにした『茶運びロボ』からお茶を受け取り、一気に飲み干すと、初ステージの舞台袖で優しく励ましてくれたプロデューサーの言葉が頭に浮かんだ。

「晶葉なら行けるさ。なんてったって、俺のアイドルだ」

 両手で頬を覆いながらしばらく彼との思い出を回想していた晶葉だったが、やはり彼の気持ちには確証が持てず、不安に感じていた。
「だが、助手が誘いに乗ってくれるとは限らんだろう」
「どうしてですか? だって晶葉ちゃん、流れとはいえBまでしたんですよね」
 聞きなれない隠語を耳にした晶葉は、不思議そうにちひろへ質問をする。
「B、とはなんだ」
「ああ、これはですね、古来日本からの言い回しです。つまり、Aはキス。Bはペッティング。触りあいっこです。Cは」
「あ、あわわ! わかった、なんとなくわかったから!」
 おおよそ人に聞かれてはまずそうな単語が話題に出ないよう、得意そうに語っていたちひろを晶葉が止める。
「うふふ」
 少し冷静さを取り戻した晶葉が、ばつが悪そうに言う。
「大体わかった。しかし、しかしだな。確かにそのBとやらはしたのだが、Aがまだでな」
「えっ……」
 今度はちひろが驚きの表情を見せる。
「そんなに驚くんじゃない! だが、やはり順序というものはあったよな……」
「あ、あはは。そうなんですね。ごめんね、晶葉ちゃん。勘違いしちゃって。でも、プロデューサーさんと晶葉ちゃんの仲ですもの。ちょっとくらい順序がずれたって、きっと大丈夫ですよ!」
 表情をコロコロと変えながらも、ちひろは晶葉を必死に励ます。
「そういうものなのだろうか」
「そういうものです!」
「二人で仲良く何してるんだ?」
 そこへ、プロデューサーがやってきた。
「あっ、プロデューサーさん! ちょうどいいところに♪」
「ちょうどよくない!」
 プロデューサーをどうデートへ誘おうか、と考えていたところに彼が現れたので、晶葉は少し焦ってしまう。
「助手よ、じ、実はな」
 が、ちひろがとっさに助け舟を出す。
「プロデューサーさん。今日はもうおしまいですよね」
「ああ」
「実はパーティーの買い出しに行ってきて欲しいんです。晶葉ちゃんと」
「晶葉と?」
 プロデューサーが少し怪訝そうな顔で聞き返す。
「そうです。なんでも電飾に必要な部品が足りないらしくて」
「そうか。晶葉、部品名を言ってくれれば俺が代わりに買ってくるが」
 つれない返事に、晶葉は焦りながらも少しむっとした様子を見せて言う。
「いや! その部品は特殊なものでな! 君だけには任せておけん!」
 勢いに任せて、ついツンとした言葉を発してしまう晶葉。
「は、はは……そっかそっか。信用ないなぁ」
「い、いや、すまん。荷物持ちも必要だからな」
「事務所の方は私でやっておきますから」
「わかった。車の準備をしてくる。晶葉、十分後に下で」
「うむ」
 すんなりとは行かなかったが、なんとかプロデューサーを誘うことはできた。
 ちひろと晶葉は肩をなで下ろす。
「晶葉ちゃん、なんとかなりましたね」
「ああ。助かったぞ、ちひろ」
「うふふ。それじゃあ晶葉ちゃん、作戦のことなんですが……」
 ちひろが晶葉へ、これからの流れを耳打ちする。
 再びプロデューサーとの恋人生活を想像してしまい、晶葉の頬は真っ赤になった。

 

☆☆☆

 プロデューサーは車を駐車場へ停め、晶葉と一緒に秋葉原の街を歩いていた。
「晶葉がアイドルになる前は、こうやって二人で街をよく歩いていたな」
「そうだな」
 二人はこの街、秋葉原で出会い、仲を深め、そして『パートナー』になった。
 電子工作カフェではんだごてを握ったり、裏通りのジャンク屋でジャンクパーツを漁ったり、一緒に大盛りラーメンを食べて舌をやけどしたり、地下のアイドル劇場で一緒にヒートアップしたり。
 ほんの1年前のことばかりだが、さまざまな思い出を共に築いてきた二人にとっては、遠い昔のできごとに思えた。

「晶葉。腹、減らないか」
「うむ。そういえばもう十四時前だしな」
 秋葉原といえばケバブ、というのもバスケコートがなくなってからの流行りだが、おいしいものはおいしい。
 プロデューサーはチリソース入りを、晶葉はヨーグルトソース入りのケバブを注文し、屋台の前で立ち食いをする。
「いただきます♪」
 口ひげを生やした中東風の店員に手渡され、晶葉はおいしそうにケバブを頬張った。
 大人らしい落ち着きと、まるで研究者のような口調からは想像もできないが、彼女は中学二年生。まだ十四歳の少女だ。
 しかしそんな少女とこの街を歩いていると、なんだかとてもワクワクするし、こうして微笑みあいながら食事をする時間も、とても楽しい。
「助手よ、チリソースも一口くれないか」
「ああ」
「……うん! こっちもおいしいな!」
 唇の端に赤いソースをつけ、無垢な笑顔を見せる晶葉。
「晶葉、ここ、ついてるぞ」
「あっ、あわわ」
 プロデューサーは、心に不思議な感覚を抱き始めていた。

 昼食をとった二人は、電子部品の老舗である冬月電子通商へ向かう。
 晶葉に教えてもらったおかげで、プロデューサーも電子工作の基本的な知識は持っているが、まだ回路の設計などの高度なスキルは備えていない。
 プロデューサーにとっては何が何だか分からず、そのうえ指先ほどの大きさの部品がところ狭しと陳列されている店の中を、晶葉はスイスイと通りぬけ、必要な部品を揃える。
「マスター! インライン型の調光器はあるかな?」
「ああ、晶葉ちゃん。もうそんな時期だもんね。あっちの棚にあるよ」
「ありがとう」
 すでに顔を覚えられるほどに通っているのか、晶葉と店主が友人のように会話を交わす。
「晶葉は随分ここに来てるんだな」
「ああ。助手も仕事が落ち着いたらまた一緒にカフェへ通って、ここで一緒に部品を買おう」
 晶葉がニカッと微笑むと、綺麗に生えそろった小さな白い歯が覗いた。
「ふふ、そうしよう」

 

☆☆☆

 二人が事務所へ戻ると、明かりこそついていたが、室内に人気はなかった。
 ちひろが気を利かせ、『二人きり』にさせてくれたのだろう。
「もうみんな帰ったのか。今日は早いな」
「そ、そうだな」
 デートの時はあまり気にしていなかったが、こうして意中の人と二人きりにさせられると、否応なく相手を意識してしまう。
 晶葉はなんだか急に恥ずかしくなって、胸の奥が強く脈打つのを感じた。
「じょ、助手よ」
「ハロウィンのときも、こうして残って作業してたっけ……あ、すまん、なんだ?」
「いや、なんでもない……」
 呼びかけがさえぎられてしまい、口を尖らせながら視線をそらす晶葉。
「晶葉」
「助手は、前のこと……いや、すまん。助手からいいぞ」
「いや……」
 今度はプロデューサーがさえぎられる形となってしまい、二人の間に少し気まずい雰囲気が流れる。
 晶葉とプロデューサーは、それぞれ深呼吸をして一拍置いたあと、同時に声をかけた。
「晶葉!」「助手!」
 またも「あ……」と言いよどんだ二人だったが、今度はプロデューサーが口を開いた。
「晶葉、その、この前のことなんだが」
 晶葉も一度いいかけたその話題を、プロデューサーが再び口にする。
「その、この間のこと、気にしなくていいからな」
 プロデューサーが無理に作った笑顔を晶葉へ投げかけた。
「……」
 が、当の晶葉は不満そうに口を一文字に結び、小さく体を震わせながらつぶやいた。
「きに……する……」
「え?」
 晶葉は大きく息を吸い、拳を握りしめ
「気にすると! 言ったんだ!!」
 と、大きく叫んだ。
 
 夜の静かな事務所に、空調の音だけが響いていた。
 いったいどれだけ間そうしていただろうか。頭に上った血が下り、額にかいた汗が冷える。
 晶葉は堅く握った拳をほどき、柄にもなく落ち着きを失ってしまったことに気付く。
 とんでもないことを言ってしまった。晶葉の目に、じんわりと涙が浮かぶ。
「ぐすっ、ぐすっ……」
 涙があふれ、止まらなくなる。
「うぅっ、えぐっ……!」
 やめなきゃ、止めなきゃ。助手の前で私は何をやっているんだ。そう思うほどに涙がとめどなく流れ、晶葉の袖を濡らす。
 こんな私を見て助手は混乱しているだろう、呆れているかもしれない。晶葉は後ろを向いて、涙を隠そうとした。
「っ……!」
 その時、晶葉の肩を、ふわりとプロデューサーの腕が包んだ。
「ぐすっ、じょ、じょしゅ……?」
 突然の抱擁に驚いた晶葉は、プロデューサーの方向へ向き直る。
「晶葉。大丈夫だ。しばらくこうしていよう」
「うぅっ、うわぁああん……!!」
 晶葉は、彼の腕の中で思い切り泣いた。

「助手にぎゅっとしてもらうと、温かくて、なんだか安心するな」
 二人は晶葉が泣き止んだあともしばらく何も話さずにいたが、彼女がぽつりとそう漏らした。
「そうか。だが俺の平熱は35度なんだ」
「……規則正しい食生活と睡眠習慣を取らんからだ、ばかもの」
 ふふっ、と、二人は微笑む。
 緊張の糸がほぐれたのか、晶葉は少しずつ心の内を語り始めた。
「実はな。あの時助手が、私で、その……興奮してくれたんだと感じた時、とても嬉しかったんだ」
 落ち着きを取り戻した晶葉は、目を閉じてその光景を思い浮かべながら、静かに語る。
「普段は『大丈夫大丈夫』とか言って強がってばかりの助手がな、私に、私だけに見せてくれた特別な気持ち。嬉しかった」
 プロデューサーが静かに頷く。
「だから、だから。気にするな、なんて言わないでくれ。私は……助手のことを気にしてる。つまり」
 晶葉はすぅ、と大きく息を吸ってから顔を上げ、こう言った。
「好きだ」
 その瞬間、二人の唇は優しく触れ合っていた。

 

「ぷはぁっ! ……な、長すぎる」
 呼吸も忘れるほどの深く長いキスに、二人は思わず赤面した。
 頭がぼうっとして、それから何をすればいいのか考えられなくなる。
 忘れていたかのように脈打ちだした鼓動が、胸を強く震わせる。
「んっ」
 晶葉は急に恥ずかしくなって、プロデューサーの胸を腕で押しやる。
 両手で頬を包んでほてりを取りながら、晶葉はプロデューサーを見つめられないまま言った。
「それで、助手は……どうなんだ」
 気持ちを伝え、キスもしたが、肝心の答えをまだ聞いていなかった。
 助手は大人だから、子供な私の心を傷つけないように、優しく抱きとめてくれたのかもしれない。
 キスだって、私に気持ちよく諦めさせるための行動だったのかもしれない。
 背も高くて、顔も良い。それでいて仕事もできる男となれば、大人の女が放っておくはずがない。
 助手は顔が広いから、当然自分につりあうような素敵な女性がいて、それで、付き合ってさえいるかもしれない。
 だから、私は……。
「好きだよ」
「えっ」
 不安な気持ちばかりがつのる晶葉の曇った心を晴らしたのは、プロデューサーのいつもの優しい笑顔と、「好き」という言葉だった。
「さっきはあんなこと言ってごめん。無神経だったよな」
「そんなことない」
「俺、迷ってたんだ。晶葉のことを好きになっていいのか、って」
 晶葉の頭を撫でながら、プロデューサーが優しく語りかける。
「だって担当アイドルに恋するプロデューサーなんて、聞いたことないだろ。でもさ、晶葉に告白されたとき、思ったんだ。あぁ、やっぱり俺、晶葉と一緒にいたいって」
 晶葉が再び涙ぐむ。今度は嬉しい涙だ。
「だからちゃんと返事をするよ。俺は晶葉が好きだ」
 晶葉はプロデューサーの胸へ飛び込み、何度も何度もうなずいた。

 

「恋人になっても、今までどおり何も変わらないな」
二人はソファへ腰かけ、プロデューサーの肩へ晶葉がもたれかかっていた。
「そうだな」
 晶葉が小さく微笑む。
 心地いい沈黙が流れ、二人の間に無限の時間が広がっていく。
「助手よ」
 晶葉はふと思い出したように顔を上げ、プロデューサーへ呼びかける。
「さっきの言葉、もう一度言ってくれ」
「ん、どういうことだ?」
「だ、だから、その……君が私をどう思っているかだ」
 視線を逸らし、恥ずかしそうにもじもじと身をよじる。
「好きだよ」
 プロデューサーがそう言うと、晶葉の頬がかあっと赤くなる。
 かわいい。恋人の初々しい反応に、彼は思わず笑顔になった。
「んっ……」
 プロデューサーが腕を広げると、晶葉が腰を浮かせ、ぽふんと彼の懐へ入った。
 そのまま優しく抱き締める。小さくて、やわらかくて、かわいらしい彼女が、とても愛おしい。
 少し強く抱き締めると、それに反応して、彼女も彼の胸へ顔を擦り付ける。
 二人の鼓動が同調し、包まれるような心地よさが心の底から湧き上がってくる。
「助手よ、私も」
 晶葉は上目使いでプロデューサーを見つめ、
「私も好きだ」
 と、微笑む。
 すると、二人の唇が触れ合った。
 打算などではない、ごく自然に、呼吸をするように二人はキスをした。
 安らかな幸福感に、唇が震える。
 だから、晶葉には欲しいものがあった。
「助手よ。もっと、もっと好きだと言ってくれ」
「好きだよ、晶葉」
 軽くキスをする。
「私も、好きだ……だけど、そうじゃない、なんというか」
 自分でも何が欲しいのか分からない。言葉にできない。でもそれは、確かな証だった。
 晶葉が体をさらに密着させようとすると、彼女の太ももに、何か硬いものが触れた。
 ピクンと、晶葉は一瞬体を緊張させ、悟られてしまったと、プロデューサーが身を退く。
「助手、これは」
 うぶな少女の戸惑いのような、それでいてすべてを抱きとめてくれる母のような表情で、晶葉がプロデューサーを見上げる。
 プロデューサーが晶葉をぎゅっと抱き締める。
「これが君の証拠か?」
 胸に、晶葉の話す振動が伝わる。
「ごめんな。俺も、男なんだ」
「ふふ。なんだ、それは」
 プロデューサーのつたない照れ隠しに、晶葉が笑う。
 晶葉が体をよじり、男性を感じさせるプロデューサーのそれに、優しく触れる。
「私たちはもう恋人なんだ。だから……『恋人らしいこと』をしても、いいのだろう?」
 恋人らしいこと。
 それが、晶葉の欲しいものだった。
「晶葉っ!」
「んんっ……」
 プロデューサーが不意にキスをする。
 唇が触れ、濡れる。互いに擦れあい、熱を帯びていく。
「んんっ、んぅ……♪」
 くちゅり。
 晶葉の口内に、プロデューサーの舌が入ってくる。
 初めてのことに晶葉は一瞬戸惑ったが、彼を強く抱き締め、それを受け入れた。
 ちょんちょん、と軽くつついてくる彼の舌先を舐め、絡める。
 味という味はないが、温かく濡れた彼の舌を舐めているとなんだか頭がふわふわとして、眠りにつく前の浮遊感に似た、そんな心地よさがじんわりと頭の中へ広がっていく。
「晶、葉っ……」
「ん……」
 唇が唾液で濡れ、ぬらぬらと照り光る。
 好意を寄せている人に抱き締められ、唇を触れ合わせ、全身で受け止めてもらう。これ以上の幸せはない。
 胸が、頭が、体の中心がじんじんと熱くなり、彼が、彼女がもっと欲しくなる。
「気持ち、いい」
 心で感じていることが、自然と口から漏れ出てきた。。
 頭では恥ずかしいと思っていても、胸はどんどんドキドキと高鳴って、そのたびに自分の中身を彼へすべてさらけ出したくなる。
 激しく舌を絡ませる。前歯の裏側を舐める。舌を尖らせ、ピストン運動のように相手の口内へ出し入れする。
 卑猥だ。恥ずかしい。だが、気持ちいい。幸せだ。彼はこんな私に幻滅していないだろうか、晶葉は一瞬そう不安に感じたが、その考えはすぐに消えた。
「好きだ、晶葉……」
 彼がすべてを受け入れてくれている。頭の中がじんじんと痺れ、永遠にこうしていたい気持ちになる。
「私も、好きだっ……」
 晶葉がこれまでにない幸せを感じていると、自分の体に異変が起きていることに気付いた。
「(濡れて、いる……?)」
 晶葉の秘所はすでに充血し、そこから漏れ出た愛液が下着を濡らし、ひんやりとした感覚を与えていた。
 さすがに恥ずかしくなり、脚をもじもじとすり合わせながら唇を離し、彼の胸へ額を押し付けた。
「(わ、私っ、キスをしただけで……!)」
 そのまま押し黙っていると、プロデューサーが心配したのか、顔を覗き込んできた。
「晶葉、どうしたんだ?」
 キスで濡れてしまったことが恥ずかしく、とても言えそうにはなかったが、同時に期待感も高まっていた。
 プロデューサーに、『恋人らしいこと』を、してほしい……。
「助手よ、今から言うことに幻滅したりしない、か……?」
 晶葉がおずおずと口を開く。
「もちろんだ」
 するとプロデューサーがいつものように、柔らかく微笑んでくれた。
 晶葉はその笑顔に背中を押され、正直に伝える。
「そ、その……私の股間が、濡れ、て……」
 照れ隠しに、もう一度キスをする。
 すべてを悟ったのか、プロデューサーがふふ、と微笑み、晶葉の頬にキスを返す。
「晶葉。嬉しいよ」
「うぅ~……!」


 プロデューサーはいつだって優しい。レッスンのあとは飲み物を買ってくれるし、マッサージもしてくれる。オーディションに落ちたら、愚痴のような話でもずっと聞き、励ましてくれる。買い物にだって付き合ってくれるし、困ったときはいつだって駆けつけてくれる。
 今までは仕事上の付き合いだったし、その優しさも彼の仕事への熱心さから来たものだと感じていた。いや、そう思わなければ、この胸の高鳴りを抑えられなかった。
 だが、今はその必要はない。一人の女性として、恋人として、彼が自分を抱き締めてくれる。自分が彼を好きで、彼が自分を好きで。
 幸せ。何度そう感じても、本当に幸せだった。
「晶葉。触っても、いいか……?」
 プロデューサーが耳元でそうささやく。
 相手に聞こえてはいないかと心配してしまうほど、胸がドキンドキンと脈打っている。
 プロデューサーに、自分の恥ずかしいところを触られる。想像しただけで、どうなってしまうか分からない。
 それでも、晶葉は彼に、触ってほしかった。
「お願い……触って……」
 晶葉がプロデューサーをぎゅっと抱き締める。それだけで、勇気が湧いてくる。
「分かった。痛かったら、すぐ言うんだぞ」
 プロデューサーは晶葉を抱き締めていた左手を解き、晶葉の太ももへ優しく滑らせる。
「んんっ……♪」
 晶葉の体が小さく震えた。体が敏感になっている。
 彼が指先を太ももの付け根から膝のあたりまでゆっくりとなぞるたびに、小さな電流が晶葉の体を流れる。
 プロデューサーの額にキスをする。ふふ、と微笑み、彼も晶葉の額へキスをした。
 手のひらが優しく晶葉の小さなお尻を包む。円を描くように触れられ、背中がぴんと張るように反応する。
 尻たぶを柔らかく揉まれ、下半身に血流が集中していく。
「あっ、んんっ……」
 少女の口から、艶のある嬌声が漏れ出る。
 晶葉はハッとしたが、まだ彼には気付かれていないようだった。
 プロデューサーの指先がスカートの中へと入っていく。
 覚悟はしていたが、やはり恥ずかしい。
 下着越しに、彼の手のひらの熱が伝わってくる。性器を柔らかく包まれ、上下に優しく擦られる。
「んっ、くふ……」
 初めての感覚に、晶葉はぎゅっと目を閉じる。
 下半身から全身へと、じんわり熱が広がっていく。まるで心臓がそこへ移動してしまったかのように錯覚を覚え、言いようのない恥ずかしさが込み上げる。
 花弁はさらに充血し、熱く香る秘蜜を分泌していく。
 自分の愛液で彼の指を汚してしまってはいないか、晶葉は心配だった。
「助手よ、そんなにしたら……」
「大丈夫だ。事務所のものでよければ、替えの下着はある」
「ば、ばかっ、そういう意味では……!」
 プロデューサーが微笑む。
 晶葉は彼がわざと抜けた受け答えをしているのではと感じたが、彼のそういうところもまた、好きになったところのひとつだ。
 下着がさらに濡れ、彼の指を湿らせる。
 目の細かいなめらかな女性用下着の上を、するすると中指が滑る。
 恥丘から秘芯を撫で、とくとくと蜜を滲ませる穴へ軽く下着を押し付ける。
「んんっ……♪」
「晶葉のここ、熱くなってる」
 耳元でいやらしい言葉をささやかれる。
 胸がドキドキする。言い返したくても、言い返せない。
「触っちゃ、いや……」
 触ってほしい。もっと、あなたに触ってほしい。
 体温が上昇し、体の芯が熱くなる。
 それに応じて、晶葉の秘芯がぷっくりと膨らみ、下着を小さく押し上げた。
「晶葉、ここ」
 プロデューサーがそこへ優しく触れ、円を描くように指を動かす。
「あッ……♪」
 晶葉は敏感に反応し、白首をのけ反らせた。
 下着越しでもプロデューサーの指紋の凹凸が分かるほどに、その小さな突起は敏感な器官だった。
「くっ、ああぅ……」
 晶葉はプロデューサーの右腕にしがみつくようにして、迫りくる快感に耐えていた。
 無理もない。彼女は中学生であり、自慰の経験もないことはないが、こうして男性に触られることは初めての経験だった。
 しかも相手は意中の人。幸福感と充実感で快感が何倍にも増幅され、脳を芯からしびれさせる。
 もう、下着は使い物にならなくなるほどびっしょりと濡れてしまっていた。
「晶葉、直接触ってもいいか」
「う、うん」
 下着の上からでもこんなに気持ちがいいのだから、直接触られたら、どうなってしまうか分からない。恥ずかしい。もうやめにしたい。
 しかし、晶葉の心はプロデューサーを求めていた。もっと欲しい、あなたが私の恋人であることを、この身体に刻み付けてほしい。
 プロデューサーがクロッチ部を横にずらし、秘穴の入り口に指を置く。
「くふッ」
 唇の間から、悩ましい声が漏れ出る。
 彼の中指がゆっくりと秘穴の周辺をほぐすと、しとしとと温かい秘蜜が湧き出し、その指を濡らした。
「晶葉、かわいいよ」
「うぅ……♪」
 入り口でいじらしく中指を動かされながら、愛の言葉をささやかれる。
「中に入れてもいいか」
「ゆ、ゆっくり……」
 キスをする。
 晶葉が舌を差し出すと同時に、プロデューサーの指がゆっくりと晶葉の中へ入ってきた。
「んッ、ふうッ」
 くちっ……。
 小さな水音を立てて、秘穴が彼の指を受け入れる。
 ピンク色の粘膜から分泌された潤滑液が、彼の小指をコーティングし、ぬるぬると包んでいく。
「晶葉、痛くないか」
「大丈、夫っ……」
 プロデューサーが細い小指を使ってくれたおかげで、痛みはない。
 しかし、自分の身体に異物が入ってくるという恐怖は、想像していたよりもずっと大きなものだった。
「助手……」
 晶葉は急に心細くなり、彼を呼びかける。
「分かった、少しここで止めよう」
 それに応じて、彼が指の動きを止めた。
 その気遣いがとても心強く、晶葉の目からは涙が滲んでしまった。
「ご、ごめん。晶葉、痛かったか?」
「ううん、ちがう……」
「じゃあ」
「好きだ」
 プロデューサーの頬を両手で包み、晶葉がキスをする。
「俺も晶葉が好きだ」
 ふふ、と二人は微笑んで、見つめ合う。
「ありがとう。もう、大丈夫だ」
 もう一度キスをしてから、晶葉が言った。
 先ほどよりもゆっくりとした速度で、プロデューサーの指が晶葉の奥を目指して動く。
「んっ」
 恐怖感は薄れ、彼への期待が高まっていく。
「晶葉、根元まで入ったぞ」
「あっ……ふふ、入ってしまったな」
 プロデューサーの肩へ寄りかかり、晶葉は幸せを噛み締める。
 それが指とはいえ、彼の身体と繋がることができた。
 切迫感はまだあるが、鼓動がゆっくりとしたリズムへと変わり、充足感が胸を満たしていく。
 プロデューサーはそのまま指を動かさず、晶葉へキスをしてくれた。
 晶葉も舌を絡め、キスをする。
 次第に互いの息が荒くなり、プロデューサーの頬も紅潮する。晶葉の耳が、プロデューサーの吐息で温められる。
 晶葉の体を触っているうちに、プロデューサーもまた、胸の鼓動を速めていた。
「助手、助手も興奮しているのか?」
「あ、あぁ……」
 ふと顔を離して見てみると、プロデューサーのズボンの一部が、大きく膨らんでいた。
 プロデューサーが、私の体に興奮してくれている。
 晶葉は嬉しくなり、少しいたずらっぽい視線で彼を見つめた。
「助手のここ、大きくなっているな」
「晶葉がかわいいからな」
 不意に好意を投げかけられ、晶葉はまた赤面する。
 照れ隠しに、プロデューサーの大きく盛り上がった股間をさすってやる。
「あっ、晶葉っ」
「ふふ、お礼と罰だ」
 あの時も大きいと感じたが、やはりプロデューサーのそれは大きい。
 身体がまだ成熟しきっていない中学生の少女から見れば、なおさらだ。
「ここ……触ってもいいか?」
「ああ」
 晶葉がプロデューサーのズボンのジッパーを、ゆっくりと下ろす。
 下から押し上げているものが大きいので、少し開けにくい。
「開けにくいな」
「ははは」
 そのままベルトを外し、プロデューサーの下半身を下着姿にしてやる。
「さ、触るぞ」
 晶葉はおずおずと手を伸ばし、彼の大きな膨らみへ触れた。
 そこはとても温かく、たくましい場所だった。
 そのままゆっくりと、上下にこする。
「んんっ……」
 プロデューサーが小さく喘ぐ。
「気持ちいいのか……?」
 晶葉は嬉しくなり、そのまま大きな動きで揉みほぐした。
 晶葉がいろいろなさすり方をすると、それにプロデューサーが反応する。
「晶、葉」
「ん?」
「気持ちいい……」
「ふふふ、そうか♪」
 晶葉は特別SやMというわけではないが、やはりこちらの動きで相手が反応してくれると嬉しいし、楽しい。
 そのままキスをし、体を密着させながらさする。
「ふっ、くふっ」
「ちゅっ、ちゅぷっ……♪」
 プロデューサーのパンツをめくり、彼自身を露出させる。
「あ、晶葉」
「直接触るぞ」
 深くキスをしながら、晶葉がプロデューサーのそれへ触れる。
「んっ」
 なめらかな細指が絡みつき、ゆっくりとしごきだす。
 プロデューサーが晶葉の耳元で喘ぐ。感じているようだ。
 晶葉が少し強気に責めていると、負けじとプロデューサーも晶葉の股間へ手を伸ばしてきた。
「んんっ……♪」
 とろけた視線で舌を絡め、上気し、互いの股間をまさぐりあう。
 感じ合い、交じり合う。
 互いの名前を呼び合いながら、ひたすらに求め合う。
 二人の間に、愛が芽生え始めていた。
「そうだ、晶葉」
「ん?」
 視界いっぱいに相手の目が映る距離で、プロデューサーが口を開いた。
「晶葉のを、舐めたい」
「ッ……!?」
 ほわほわと浮かんでいた意識では一瞬理解ができなかったが、プロデューサーは確かに、こう言った。
「晶葉のあそこを、舐めたいんだ」
 プロデューサーが、私の股間を、舐める……!?
「ど、どうしてだ!?」
 晶葉は驚き、思わず理由を聞いてしまう。
「どうしてって、晶葉をもっと気持ちよくしてあげたいから」
 ふふ、と微笑みながらプロデューサーが返す。
 彼にとっては何てことない愛情表現なのかもしれないが、晶葉にとっては初体験中の初体験だ。
「だッ……だめだだめだ! そんな、大体、私はっ、まだお風呂にも」
「晶葉の身体に汚いところなんてないさ」
「ッ……!」
 プロデューサーはこういうキザなことを、平気で言うタイプだ。
 晶葉はそう心の中で責めた。
「どうしても、だめ、か?」
 恥ずかしすぎる。いくら相手が大好きなプロデューサーとはいえ、まだ付き合って間もない関係だ。
 そんな彼に、私の恥ずかしいところをあらわにするなんて。
 幻滅されたらどうしよう。嫌われたらどうしよう。そんな考えが、晶葉の頭をぐるぐると取り巻く。
 すると、プロデューサーが晶葉を抱き締めてきた。
「ごめん。恥ずかしかったよな。無理を言ってごめん」
 プロデューサーがそう謝る。
 晶葉は何だか申し訳なくなって、どうにかしようと考えを巡らせた。
 そして、こんなことを思いついた。
「じょ、条件がある」
「ん?」
「まず、明かりを消して、そ、それから……助手のも舐めさせろ」
「晶葉……!」
 まるで大好物を目の前に差し出された少年のように、顔を明るくし、プロデューサーがキスをした。
「晶葉!」
「そんなに嬉しいのか?」
「ああ。晶葉をもっと感じたい」
「……ばか」
 明かりを消し、鍵をかける。
「この部屋、明かりを消しても外から光が結構入るんだな」
「そうだな……」
 晶葉は少し戸惑っていたが、明かりをつけている時よりも恥ずかしさは和らいだ。
 互いに服を脱ぎ、ソファへ腰かける。
「晶葉」
「ん……」
 そっと抱き締め、キスをする。
 下着しか身に着けていない状態では、体温が直に伝わり、触れられた感触も敏感になる。
 ドキドキとした鼓動が、相手に聞こえてしまいそうだ。
「晶葉、綺麗だよ」
 中庭から差し込む光が、上下の下着だけになった少女の体を、青白く照らし出す。
 中学二年生にしては、晶葉の胸は大きい。足もすらっと伸びていて、さすがアイドルといったプロポーションだ。
「あまりじろじろ見るなっ……恥ずかしいじゃないか」
 晶葉が両手で胸を隠し、むぅ、といった表情を見せる。
「ごめんごめん。でも、本当に綺麗だよ、晶葉」
 キス。
 女性らしく丸みを帯びてきた細腰を抱き寄せ、そのかわいらしい唇に触れる。
 ぷるぷるとしたピンク色の唇は、何度触れても飽きることはない。
 むしろ、そのたびに新たな発見と驚きがあるほどだ。
「んんっ……♪」
 触れ合った晶葉の胸が、しっとりと汗ばんでいる。
 わずかに立ち上る少女の香りが鼻腔を撫で、プロデューサーの大人らしいそれをさらに隆起させる。
「晶葉、胸、触ってもいいか……?」
 ブラジャーのホックに指をかけ、プロデューサーが尋ねる。
「ああ、というか、もう外す準備は万端のようだが」
 晶葉がふふ、と微笑む。
 抱き締めるように回した両手で、ゆっくりとホックを解き、片腕ずつブラジャーのストラップを外す。
 すると、プロデューサーの目の前に二つの大きな若い果実が現れた。
「晶葉……」
「む、胸に向かって名前を呼ぶなっ。あっ……」
 すくい上げるようにして両手で胸を包むと、晶葉が敏感に反応する。
 そのまま優しく揺らすように揉みながら、キスをする。
「ん、ちゅっ……♪」
 晶葉の胸は柔らかく、また形もいい。
 ピンク色の若々しい乳首は、彼女がまだ誰のものでもない証だ。
 そしてそんな彼女が、自分の恋人になったのだと思うと、プロデューサーの胸は幸せな気持ちでいっぱいになった。
「ちゅ、ぷぁっ……♪ もう、助手ばかり触って、ずるいぞ」
 晶葉は唇を尖らせ、胸に夢中になっているプロデューサーをとがめる。
「す、すまん」
「私にも触らせろ」
 そう言うと晶葉はプロデューサーの股間へ手を伸ばし、下から撫で上げるようにして手を触れた。
「んんっ」
「ふふん、これでお互い様だな」
 プロデューサーのそれは、すでに限界といわんばかりに勃起している。
 尖りきった先端では、我慢汁があふれているのか、下着の布へ黒いシミが広がっていた。
 晶葉はその先端へ人差し指を乗せ、くるくると刺激する。
「晶、葉っ……」
 プロデューサーが喘ぎ、負けじと舌を絡めたり、円を描くように乳首の周囲を撫でまわす。
 晶葉の乳首は勃起し、彼の指を押し返した。
「硬くなってきたな」
「た、たくさん触るからだっ……♪」
 唇、舌、胸、乳首。敏感な部位を刺激され、晶葉の秘所はすでにとろけきっていた。
 いくら奥ゆかしい少女とはいえ、我慢できる時間にも限界はある。
 晶葉は太ももを擦り合わせ、そわそわと視線を泳がせる。
 それを感じ取ったのか、プロデューサーがこう切り出した。
「晶葉。晶葉が舐めたい」
 そう、こうして下着姿になったのも、晶葉とプロデューサーが互いの性器を舐め合うという約束をしたからだ。
 シックスナイン。互いの股間へ舌を這わせて舐め合うその様子が、算用数字の『69』の形に似ていることからそう呼ばれている。
 ただでさえ卑猥なオーラルセックスの情景を想像し、晶葉の頬はどんどん赤く染まっていく。
「わ、わかった……」
 晶葉がうなずく。
「じゃあ、お尻をこっちに向けて、俺の上にまたがってくれ」
 プロデューサーがソファへ寝そべろうとするが、晶葉がそこでひとつ条件を出した。
「ちょっと待ってくれ」
「どうした」
「恥ずかしいから、その、するときは目を閉じていてくれないか……?」
 晶葉は中学二年生だ。その年齢ともなれば、当然第二次性徴期に入っており、胸や腰が丸みを帯びるだけでなく、陰毛も生えだす。
 彼女は、そこが気がかりだった。
「わかった。じゃあ、こっちへ向けて」
「本当にいいのか……?」
「もちろんだ。晶葉、好きだよ」
 プロデューサーがキスをし、晶葉を安心させる。
 寝そべったプロデューサーの顔へ向けて、晶葉が小ぶりで形のいい尻を向け、顔を彼の股間へ近づける。
「こ、これでいいか?」
「ああ。晶葉、お尻までかわいい」
「もう、いちいちそういうことを言うなっ……♪」
 プロデューサーが晶葉の下着へ手をかける。
「本当に見ちゃだめだからな!?」
「もちろんだ。だけど」
 プロデューサーが目を閉じ、ゆっくりと彼女の下着をずらす。
 十分すぎるほどに濡れた性器は、下着との間に糸を引き、わずかに水音を鳴らす。
 窓から差し込む青白い光が、濡れた陰毛を幻想的に浮き上がらせている。
「その代わり、舌でしっかり味わう」
「ひッ……!♪」
 プロデューサーの舌が、晶葉の濡れた秘所に触れる。
 ぴちゃ、と音を立てて、甘酸っぱい風味が彼の舌へ広がる。
「ばっ、ばかっ! いきなり舐める奴が……ああッ」
 尖らせた舌が、大陰唇と小陰唇の間をなぞる。
 その溝には分泌された愛液が満ちており、差し入れるたびに舌へ愛液がまとわりつく。
 充血したクリトリスがふるふると震え、今にもその薄皮を脱いでしまいそうだ。
「んッ、ああんッ……♪」
 下半身から伝わる耐えがたい刺激に、少女の口から艶めかしい嬌声が漏れる。
 晶葉はびくびくと身体を震わせ、初めての快感に思わず奥歯を噛み締めた。
「助手のもしてやるっ」
 晶葉はプロデューサーの下着をゆっくりと脱がし、その大きな肉棒をあらわにさせた。
「(やはり大きいな……口に入りきるだろうか)」
 彼の大きさに少し不安がりながら、晶葉は舌を出し、おずおずと先端を舐め始めた。
「んっ……」
 舌をちろちろと動かすたびに、肉棒は反応し、プロデューサーが声を漏らす。
「(先っぽ、しょっぱい……)」
 彼の先端はすでに濡れ、きらきらと光を返していた。
 指でぬるぬると刺激してやると、プロデューサーの喘ぎ声が一層高まる。
 そのまま分泌液を亀頭へ広げ、手のひらでこねるようにしごく。
「くっ、ああっ」
「ふふ、気持ちいいか……? んんっ♪」
 得意顔になっていたところで、硬く充血した秘芯を責められる。
「んっ、こら、そこはっ、あッ……」
 舌先でクリトリスの周りをなぞられ、晶葉はビクビクと反応してしまう。
 愛液と唾液にまみれた舌は、指と違った快感をもたらしてくれる。
「助手はどうしてそんなにっ……あんッ」
 プロデューサーの鼻が膣口に当たり、舌の先端がクリトリスを同時に刺激する。
 かわいい尻たぶがふるふると震え、恥ずかしいというのに、腰が勝手に動いてしまう。
 彼女がこんなにいやらしくては幻滅されてしまうだろうか、そう思いながらも、快感の波は止まらない。
「晶葉、おいしいよ」
「ッ……!♪」
 照れ隠しに、プロデューサーのペニスを扱く。
 すでに我慢汁があふれて全体を覆っているため、右手をスムーズに、リズミカルに上下させることができる。
 人差し指と親指は強く、その他の指は緩く握るなどして緩急をつけて責めていく。
「んんッ」
「ふふふ、女の子みたいな声を出してしまって♪」
 晶葉はさらに口も使い始めた。
 竿の側面に何度もキスをしたあと、舌の表面を使って亀頭を舐め上げる。
 そのたびに我慢汁があふれてくるので、何度すくい上げてもきりがない。
「(咥えてみるか)」
 晶葉はその小さくかわいらしい口を開け、彼の亀頭をぱくっと咥えた。
「ああッ」
 温かい口内に包まれ、プロデューサーが喘ぎ声を上げる。
 ぷにぷにすべすべとした晶葉の頬の内側は、ぬるぬるのくちゅくちゅで、咥えられてしまえばひとたまりもなかった。
「ひもひひひふぁ?」」
 晶葉が彼のものを咥えたまま話す。
「ああ……すごく気持ちいい」
「ふふ♪」
 舌を尖らせ、その先端で鈴口を舐める。
 感じやすい場所なのか、プロデューサーの腰が思わず動いてしまう。
「あ、晶葉っ……」
 今にも暴発しそうな射精感がじわじわと高まっていくが、今は晶葉の口の中へ入れてしまっている。
 いきなり出してしまっては、晶葉が咳き込んでしまうだろう。だが、言葉を発する余裕もあまりなかった。
「んっ……」
 意識をそらそうとしたプロデューサーが晶葉の胸を触る。
 中学二年生にしては大きい胸が、四つん這いになることによってさらに大きく見える。
 だが、ふにふにとした柔らかい感触が、逆に興奮を高めてしまった。
 晶葉の口内で、プロデューサーの肉棒が跳ねる。
「んんっ……!♪」
 晶葉の胸の先端が、ピンと硬く勃起している。
 プロデューサーが乳輪のまわりをなぞると、「んっ、くふん」といった喘ぎ声を晶葉が上げた。
「こうされるの、好きなのか?」
「べ、別にそういうわけでは……んっ♪」
 乳首を軽くしごきながら、クリトリスに舌を這わせる。
 秘穴からはとめどなく蜜があふれ、プロデューサーの顔を濡らしていく。
「こっ、こらぁ……そんな、同時にしたら……!♪」
 晶葉は感じやすい場所を二つも同時に責められ、身体を何度も跳ねさせる。
 下半身からも上半身からも、快感の波が押し寄せる。それだけでなく、口内にはプロデューサーの硬い肉棒が押し込まれている。
「(助手の、おちん×ん……こんなに硬くなって……)」
 女性としての喜びが、全身を駆け抜ける。
 その瞬間、プロデューサーの前歯が軽くクリトリスに当たった。
「ッ……!?♪」
 まるで背骨に電流を流されたかのようにビリビリとした強い刺激が、晶葉の身体をしならせる。
「はッ、ぁッ……♪」
 晶葉はあまりの快感に体勢を崩し、ソファへ肘をついてしまう。
「晶葉、どうした」
「い、いや……なんでもない」
「もしかして、イッたのか」
「なっ、なっ……!」
 晶葉は思わず振り返ろうとするが、腰を掴まれているせいで振り返れない。
「ふふ、ごめんごめん。じゃあ、もっと頑張るからな」
 そう微笑むと、プロデューサーが舌使いを開始する。
 小陰唇を吸うようにして甘く噛みながら、舌先でそれを舐める。
「ひッ……♪」
 軽い絶頂を迎えた晶葉の身体は敏感だった。
 クリトリスだけでなく、小陰唇でさえもさくら色に充血し、刺激を何倍にも増幅させる。
 身体中が性感帯のようになり、プロデューサーが掴んでいる腰でさえも、快感をもたらしている。
「じょ、助手よ、少し休憩しないか」
 晶葉は先ほどよりも大きな『快感』に襲われることを恐れ、プロデューサーへ休憩を促す。
「晶葉、俺、わがまま言ってもいいか」
 だが、プロデューサーの返答は意外なものだった。
「ど、どういうことだ」
「晶葉の口の中に出したい」
 プロデューサーの熱い精液が、私の口の中に何度も何度も打ち込まれる。
 そう考えただけで、晶葉の胸は熱くなり、股間からは分泌液が滲みだした。
 しかし、それは恥ずかしすぎる。彼の思いを全身で受け止めたい気持ちはあるが、もしその最中にまたイッてしまったら……。
「我慢、できないのか……?」
 晶葉がおずおずと尋ねる。
「あッ♪」
 プロデューサーが舌で答える。
「わ、わかった……でも、出そうになったら言うんだぞ?」
 晶葉はしぶしぶといった様子でうなずき、彼のものを咥えなおす。
「んんッ……」
 唇をすぼめて、鬼頭の裏側を舌で舐める。
 あふれ出す先走り汁を竿に塗り広げ、手でしごく。
 尖らせた舌の先端で円を描くように秘芯を刺激しながら、蜜のしたたる秘穴に指を挿し入れる。
 愛する者の性器を愛で、その愛を確かめ合う。
 心地の良い幸せに包まれながら、二人は互いを高め合っていく。
「晶葉っ……」
 晶葉が手でしごく勢いを強めるたびに、プロデューサーの腰も跳ねる。
 プロデューサーが舌をうねらせるたびに、晶葉の声が上ずる。
 二人は、すでに限界を迎えつつあった。
「晶葉ッ、もうッ……!」
「んッ、んッ……!♪」
 射精の予兆を感じ取った晶葉が、口を強く絞り、手のしごきを速める。
 それに合わせて、プロデューサーも指を最奥まで挿し入れ、小刻みに振動させながら、クリトリスを弾くように舐め上げた。
 晶葉の腰が跳ね、ぶるぶると震えだす。
「で、るッ……!」
「んッ、んんッ……!!」
 どくん。
 プロデューサーの熱く激しい噴出が、晶葉の口内へ放たれる。
 それと同時に、晶葉の身体も激しく硬直し、プロデューサーの口へその穴を押し付けた。
「はッ、ああッ……!」
「んッ、んぷぅッ……♪」
 どくん、どくんと、口内へさらに熱い汁を注ぎ込まれる。
 そのたびに晶葉は腰を大きく跳ねさせ、激しい快感に身を打つ。
「んっ、んんぅ……」
 ようやく射精が落ち着いた頃には、晶葉の口内は彼の精液でいっぱいになってしまっていた。
 プロデューサーがペニスを引き抜き、あわてて彼女にティッシュを手渡す。
「……ぷあっ、はぁっ、はぁっ」
「晶葉」
 ピンク色の唇の端に、白濁が付着している。
 その光景があまりにも愛おしく、プロデューサーが晶葉を抱き締める。
「ちょっ、助手」
「晶葉、好きだ」
「もう、君の行動はいつでも突然だな。……私も、大好きだぞ♪」
 絶頂のあとの火照った身体が、今は心地いい。
 しっとりとかいた汗さえも、二人には気にならない。
「晶葉、キスしても、いいか」
「私は今まで、君のものを咥えていたのだぞ」
「かまわないさ」
「んっ……♪」
 二人は愛のままに、唇を重ね合った。